受け皿としての投資信託
ミューチャルファンド
アメリカの公的年金であるソーシャルセキュリティも確定給付型年金で、日本とほぼ同様の問題を抱えています。一説には2013年からは資金を切り崩さない限り、現行の支給率は維持できないと言われています。
また企業年金も従来、確定給付型年金を採用する企業がほとんどだったため、積立金不足の問題に頭を抱えていました。そういう状況の中で、78年に内国歳入法401条K項が改正され、確定拠出型年金が導入されたのです。
以来、アメリカの企業は確定給付型、確定拠出型のどちらでも採用できるようになりました。当初、大企業を中心に確定給付型を採用する企業も多かったのですが、今では立場が逆転し、確定拠出型が金額で約5兆ドル、加入者数で2000万人以上の規模になっています。
アメリカの個人資産に占める投資信託は、日本の2.8%に対して3倍の9.3%です。そこには確定拠出型年金制度の導入による、年金マネーの流れと大きく関係しています。また、アメリカではミューチャルファンドと呼ばれる株式投信が主流ですが、これが好調な株式市場のいわば牽引車にもなっています。
日本版401Kの課題
日本版401Kの導入は、当然のことながら日本でも同じような動きを加速させることでしょう。これまで見てきたように、実質ゼロ金利の超低金利時代にあっては、預貯金で老後に十分な資金を確保することは困難です。
そのため確実で資産を増やす運用が求められる年金マネーは、投資信託以外に行き着く先がないのが現状といえます。しかし日本版401Kには、課題もあります。アメリカのように、その利益が退職時まで免税になるといった法的整備も必要でしょうし、何よりミューチャルファンドのような、魅力ある商品開発が急務であると言えるでしょう。