資金運用の見直し
利殖の手段としての投資信託
バブル期以外でも、日本の定期預金の金利は常に公定歩合より高い水準で推移し、リスクもなく平均して5%前後のリターンがありました。しかし、100万円を1年定期にしても、利息が1000円にもならないという異常な事態が起こっており、これでは資金運用とは言えません。
個人の金融資産は1300兆円を超える規模になっています。圧倒的に多い預貯金では、ゼロ金利のため貯めることはできても増えることはありません。貯めることも大切ですが、資金運用にとって利殖はもっと重要です。
多少のリスクは覚悟しても、よりパフォーマンスの高い金融商品に目が向けられています。なかでも投資信託が、利殖の手段として注目されだしました。ある程度のリスクが無ければリターンを得ることはできないと消費者も気づいたのでしょう。
貯蓄から利殖
このスタンスの変化は、貯蓄という消極運用から利殖を重視する積極運用への軌道修正です。いかにデフレ経済が続いても、95年以降の金利水準は1%の物価上昇にも耐えられません。物価が上がれば、貯蓄では実質的に元本が目減りするからです。
投信市場が拡大するにつれて、リスクの高い株式投信の残高が急増しています。株式市場の立ち直りもありますが、個人投資家がより有利なリターンを目指して、投資配分の組み合わせの見直しを始めたからです。
そのため預貯金の比率をより低くして、利殖のために高利回りの投信商品に資金をシフトし始める人が増えています。日本人には、まだ抵抗感があると思われますが、これは先進国の国民ならば当たり前の事として行っているのです。